火災保険申請サポート利用でトラブル?
火災保険は火事による損害だけでなく、自然災害が原因での損害も保証できるのですが、どのようなケースなら利用できるのか把握している方は少ないのが現状です。そんなときには「火災保険申請サポート」の利用が便利ですが、トラブルが起きているのも事実です。
そこで今回は、火災保険申請サポートの内容と、どのようなトラブルが起きているのかを詳しく解説します。
火災保険申請サポートの内容を解説
火災保険申請サポートは、火災保険の申請手続きを保険の専門家がサポートするサービスです。「火災保険には加入しているけれど、火事に遭っているわけではないので使えないのでは?」と、ほとんどの方が思うのではないでしょうか。
実は火災保険では火事による損害だけでなく、台風による大雨が原因での水漏れや、雷による電化製品の故障、突風で飛来した瓦によって外壁が損傷するなどの被害も、申請すれば保証されるのです。
火災保険への申請方法をほとんどの方が知らない
火災保険に加入する際に、住宅ローンを組む方は銀行から勧められる保険会社への加入が多いのではないでしょうか。その際にはプランなどは保険会社から提案されるプランへの加入が多く、内容をしっかり確認しないまま契約する方がほとんどです。
したがって、火災保険へ加入していることは知っていても、どのようなケースに保険を利用できるか、ほとんどの方が知らないのが現状です。
火災保険申請サポートに相談するのがおすすめ
たとえば、台風による大雨が降った翌日から天井に雨漏りが発生した場合や、近くに雷が落ちたことで電子レンジやテレビ、パソコンなどが壊れてしまったら、多くの方が「仕方ない」で済ますかも知れません。それは、火災保険で保証されることを知らないためです。
もしも、台風などの自然災害で雨漏りが発生したり、電化製品が壊れたりしたなら「火災保険申請サポートサービス」への相談をおすすめします。火災保険申請サポートに相談すれば、内容によって火災保険が適用されるかどうかを教えてもらえるだけでなく、面倒な申請手続きもサポートしてもらえます。
火災保険申請サポートは保険への申請をサポートするサービス
火災保険申請サポートに相談して「それなら火災保険で保証できますよ」といわれたら、とても安心できます。ただし「では、申請をお願いします」とは、いかないのです。
確かに火災保険を使うことは可能ですが、保険会社への申請はあくまでも本人が行う必要があります。したがって火災保険申請サポートは、本人が分からない部分をサポートするまでに留まります。
とはいっても、申請と給付金の受取は加入者本人が行いますが、申請に必要な現場写真の撮影や費用の見積もり、申請書類の作成はサポートとして代わりに行ってもらえます。つまり、保険会社への専門的な申請手続きを、代わりに行ってくれるので助かるサービスなのです。
火災保険申請サポートと火災保険申請代行との違い
火災保険申請サポートについて調べていると「火災保険申請サポートは違法行為なので要注意!」などの情報も見られます。その際に対比されるのが「火災保険申請代行」です。
まずは「火災保険申請サポートは違法ではない」のでご安心ください。そしてここでは、火災保険申請代行との違いを分かりやすく解説します。
火災保険申請代行は保険金請求を代わりに行うこと
火災保険申請代行とは、保険会社への請求自体を代わりに行うことで、代行するには弁護士しかできません。つまり弁護士でない一般人が、保険会社への請求行為を行うのが違法となります。
このことが間違った解釈をされて、火災保険申請サポートは違法行為だといわれています。
火災保険申請サポートができること
火災保険申請サポートが正当に仕事として、サポートできることは何かを解説しましょう。
火災保険を利用する際には、保険会社への申請は本人が行う必要がありますが、申請には保険に対しての専門的な知識がないと作れない書類もあります。このような、保険の専門家として火災保険申請サポートは業務を行います。
1:被害個所の調査
2:工事(補修)見積り作成
3:被害状況の報告書作成
4:申請書のチェック
5:申請の指導
これらの調査や書類作成は、火災保険の保証内容に沿って作る必要があるため、専門家でないと難しいです。火災保険申請サポートではおおむねこの5項目をサポートして、給付金を受け取ることができます。
加入者本人が行うこと
加入者本人が行うことは「申請と給付金の受け取り」です。火災保険申請サポートでは「申請の指導」も行うので、保険会社への申請方法や給付金の受け取り方法までも教えてもらえるので安心です。
火災保険申請サポートでよく見られるトラブル
火災保険申請サポートが違法行為と間違った解釈をされる理由のひとつに、火災保険申請サポート業者とのトラブルがあります。
実際に火災保険申請サポート業者の中にも悪徳業者は存在していて、利用者が不利益となるトラブルが多く発生しているのも現実です。ここではそんな悪徳業者に引っかからないように、トラブルの例をご紹介します。
その1:手数料アップのために住宅を破損させる
火災保険申請サポート業者では、保険会社からの給付金の出来高で契約するケースが多く見られます。仮にA業者にて、給付金の30%の手数料で契約したとしましょう。
調査した結果、申請する給付額が30万円だった場合、A業者の手数料は9万円となります。この手数料を多くするには、申請する給付額をアップさせればいいだけです。
そこで、A業者は壊れてもいない壁を破損させ、台風による被害とでっち上げて、倍の60万円の請求にしてしまうのです。このような方法をとれば、A業者の手数料も倍の18万円にアップします。
その2:虚偽の書類を作成する
この行為も業者側の手数料をアップさせるために使われる手口で、わざと瓦を取り外して被害にあったように写真を撮り、報告書を作成する業者もいます。そうすれば、保険会社からの給付金が多くなるためです。
さらには被害がまったくないにも関わらず、被害があったように見せかける業者もいます。保険会社への申請はあくまでも加入者本人が行うので、このような虚偽の報告書を提出してしまうと、業者でなく本人が詐欺罪で訴えられることになります。
その3:飛び込み営業する業者には要注意
こちらから頼んでもいないのに、飛び込み営業で「お宅の屋根が壊れているので、火災保険を請求すれば○○万円もらえます」と誇張する業者は要注意です。このような業者は先のその1、2のようなトラブルを起こす可能性が高いため、契約は絶対しないようにするのが最善です。
ただ、業者もしつこく契約するまで居座ることもあるので、できれば次の方法で追い返すことが望ましいです。
1:インターフォンで断る(家の中に入れない)
2:玄関に居座るなら警察を呼ぶ
3:「はい」や「うん」など返事をしない
その4:老朽化した屋根を直せるという業者
台風などの自然災害ではなく「老朽化した屋根を、火災保険で直せる」といってくる業者は確実に悪徳業者です。
火災保険では老朽化した屋根や壁を直すことはできません。したがって、火災保険で直せるというのはまったくの嘘となります。このような悪徳業者は言葉巧みに騙してくるので、本当に直せるのかと信じてしまうケースがほとんどです。
「火災保険は自然災害での損害しか適用できない」ことをしっかり把握しておくことが、悪徳業者に騙されないことにつながります。
まとめ
今回は火災保険申請サポートの内容と、トラブルのケースを詳しく解説してきました。台風の大雨や雷、突風などによる住宅の被害は、火災保険で保証できます。
ただし、保険会社への申請と給付金の受け取りは、加入者本人しか行うことができません。ただ、申請に必要な書類の作成は素人では難しく、保険に詳しいプロに依頼したいところです。
そんなときは火災保険申請サポートを利用すれば、専門的な知識が必要な書類を作成してくれるので助かります。ただし、加入者と保険会社を騙す悪徳業者も実在しますから、火災保険申請サポートを利用する際には、信頼できる業者を選ぶことが重要です。